こんにちは、社会人10年目から看護学生になった一児の母natsuです。
社会人から看護師をめざすとなると、とても大きな決断ですよね。チャレンジするからにはベストな方法を選びたいですし、使える制度や給付金はすべて活用したいものです。
じつは、看護専門学校や看護大学など、進学先によって使える制度や取得できる資格が違います。
給付金制度とかも使いたいけど、それもよくわからん!
損しない&後悔しない方法を選ぼう!
ここでは気になるお金のことや看護師になってからのキャリアまで視野に入れた学校選びについて、それぞれのメリットデメリットを紹介します。
看護師になるためには
看護師になるためには、看護師の国家試験に合格する必要があります。国家試験を受験するためには受験資格を満たす必要があり、看護専門学校および看護大学、看護短期大学でカリキュラムを修了することで受験資格を得ることができます。
どの学校種別においても社会人入試を行なっている学校があり、数学や理科のような学力試験が免除されるため、社会人からでも看護師への道を開くことができます。通学年数や学費、専門実践教育訓練給付金が受け取れるか、看護師以外に取得できる専門職資格はあるかなど、さまざまな面から選んでいきましょう。
看護専門学校
看護専門学校では、3年間のカリキュラムで卒業できます。大きな病院が看護師の確保のために附属学校として設立しているものが多く、卒業後すぐに戦力となるために実習が充実してる特色があります。短期間ですぐに就職して現場で働きたい!という方に向いていますね。
メリット
- 3年で卒業できる
- 学費が安い
- お金に関する制度をフル活用できる(専門実践教育訓練給付金、失業手当、奨学金制度)
専門学校は費用面でのメリットがとても大きいです。もともと学費が安く年間20万円程度〜となっているうえ、お金に関する制度をフル活用でき、学費と生活費を工面しながら看護師をめざす社会人にはありがたいルートです。
制度① 専門実践教育訓練給付金
厚労省が指定している学校を選べば、学費の50%が給付されます。さらに、卒業後1年以内に看護師として就職すれば、20%分を上乗せで受けとれます。
「専門実践教育訓練」について詳しくは厚労省のHPを見てみましょう。
制度② 失業手当(雇用保険)
「専門実践教育訓練」は雇用保険上の求職活動として認められるため、失業手当を3ヶ月間受け取ることができます。
失業手当(雇用保険)について詳しくはハローワークインターネットサービスをご覧ください。
制度③ 返済不要の奨学金制度
専門学校は病院が看護師を確保するためにつくっている場合が多いので、系列の病院に就職すると返済不要の奨学金制度を用意している学校もあります。欠かさずチェックしましょう。
デメリット
- 保健師・助産師の資格は取れない
- 大学院へ進学しにくい
一方で、看護専門学校では保健師・助産師は取得できません。卒業後に大学院や養成所に進学する必要があります。
また、大学院への進学を考えている場合は、専門卒の場合は大学院の入学試験とはべつに基礎学力試験にも合格する必要があるため、大卒からの進学より大変です。
看護大学
看護大学は原則4年間ので卒業です。一般教養科目や研究のカリキュラムがあり、学問として看護学を学ぶという特色が強いです。幅広い知識を学んだり、保健師・助産師や専門看護師などキャリアを広げたい人に向いています。
メリット
- 保健師・助産師を看護師と一緒に取得できる
- 返済不要の奨学金制度がある
- 大学院に進学しやすい
- 学士編入をすれば2年・3年で卒業できる
4年間のカリキュラムで看護師だけでなく保健師・助産師も一緒に取得できる大学があります。通常は大学院や養成所に進学しないと取得できない資格です。大学選びの際には必ずカリキュラムの確認をしましょう。
また、大学が附属病院を持っている場合、卒業後に就職すれば返済が不要になる奨学金制度を用意しているところもあります。
大学院に進学しやすいというのも看護大学のメリットですね。
大学院では何ができる?
ちなみに看護大学院では、保健師・助産師を取得できるほか、より専門性の高い「専門看護師」を取得することができます。より専門的なチャレンジをしたい方は大学院を考えてみてはいかがでしょうか。
「専門看護師」について詳しく知りたい方は、日本看護協会のHPをご覧ください。
学士編入で卒業までの期間を短縮できる
学士編入をご存知でしょうか?あなたがすでに大卒の場合は、学士編入をすることができます。大学によりますが、3年間もしくは2年間で卒業できるところもあります。
じつは、学士編入なら卒業までの期間を短縮しながら、看護師+保健師・助産師も取得できる!なんていう大学もあります。きちんと大学選びをすればいいとこ取りができますので、看護大学は最初から除外……なんて考えずに調べてみましょう。
デメリット
- 学費が高い
- 専門実践教育訓練給付金、失業手当はもらえない
一方、費用の面では負担が大きいです。
学費は国公立と私立によっても違いますが、年間50万円〜150万円程度かかります。幅はありますが、看護専門学校と比べると高い傾向です。
さらに、大学は「専門実践教育訓練」の対象になっておらず、給付金がもらえません。そして、求職活動にあたらないため失業手当ももらえません。制度が全く使えないため、自分で学費や生活費を準備する必要があります。
卒業後のキャリアを考えるなら看護大学
費用の負担は大きいですが、そこがクリアできれば、卒業後のキャリアがもっとも充実するのは看護大学です。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
看護短期大学
看護短大は3年間です。4年制大学と同様に研究があり、3年間で看護を学問として学ぶという特色があります。しかし、近年では4年間の看護師教育が推奨されているため、看護短大を選ぶ人は年々少なくなっているようです。
メリット
- 3年間で卒業できる
- 看護を学問として学ぶことができる
デメリット
- 学費が高め
- 専門実践教育訓練給付金、失業手当はもらえない
- 保健師・助産師は取れない
- 大学院へ進学しにくい
学費は看護大学と同様に高いですが、通学期間が3年なので大学に4年間通うよりは軽減されます。
看護大学と専門学校を合わせたようないいとこどりのメリットである一方、デメリットも2つを合わせたような形です。
まとめ
看護師を目指すルートはいくつもあります。専門実践教育訓練給付金や失業手当、学士編入など、社会人だからこそ活用できる制度を全てチェックして学校選びをしましょう。
あなたにとってベストな学校が見つかることを願っています。